アンリ・ルソー(Henri Rousseau)

その他
1844年5月21日‐1910年9月2日
色あざやかな緑のジャングルの絵画で有名なルソーは、この時代の印象派や新印象派などのどの流派にも当てはまらない独特の絵を描き続けた人です。素朴でありながら、見ている人を不思議な気分にさせる絵画を描いています。ルソーの絵画には彼の性格があふれているのです。純粋に絵をかくことを楽しみつづけたルソーは、その絵を見ている私たちまで楽しくて不思議な気持ちにさせてくれますね。そして、なんとルソーは独学で絵を描いていたのです!そんなルソーとは、一体どんな人だったのでしょうか。

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ルソーのプロフィール
フランス北西部のラベルという町に中世にたてられた塔があり、ルソーは1844年にその塔の中で生まれました。
ルソーの家は貧しく、ルソーは高等教育を受けることができませんでした。ラベルの町で数年間仕事をした後、ルソーは24歳でパリにでます。
ルソーはパリの税関で25年間働き続けます。ルソーは税関を辞めるまで「日曜画家」として絵を描き続けたのです。他の画家と違い、ルソーは独学で絵画を学びました。ルーブル美術館で許可をもらい、休みのたびに模写をくりかえし絵画を学びました。また、緑の自然もたくさん観察していました。これが後のルソーの絵画に大きく影響しているのです。
ルソーは、自分の才能を信じて独学で絵を描き続けました。初めてルソーが画家としてデビューしたのは、1885年のアンデパンダン展です。しかし、ルソーの才能は誰も認めず、ルソーの絵画を見て「この絵は誰もが子供のころに描いて喜んでいた絵だ」と笑っていたのです。
そんなことにも負けずにルソーは絵画に専念するため、1893年49歳で税関の仕事をやめてしまいます。彼を認めてくれたのは、ピカソやゴーギャンといった新しい画家たちだけでした。人を疑うことを知らず、素朴な人柄のために、ルソーは事件に巻き込まれたこともありました。
生きている間、ルソーの絵画は一部の画家たち以外に認められることはありませんでした。ルソーは世間に認められることなく、1910年にこの世をさりました。
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ルソーの絵画の特徴
非常に特徴のある絵を描いたルソーは、自然が好きで緑をよく描いています。その他にもルソー独特の絵画の特徴があります。
ジャングル
自然が好きだったルソーの絵画にはジャングルや緑がたくさん出てきます。ジャングルや動物を描いた作品のほとんどは、南国のジャングルを実際に見たわけではなく、熱帯植物園で見た植物を元にルソーの空想で描かれています。ルソーはこのジャングルの密林を描くにあたり、何十色もの緑色を使い分けているのです。
人物の描き方
ルソーの描く人物はとても特徴的です。ほとんどが真正面か真横を向いて、目鼻も同じように描かれています。人物の向きや顔を見たらすぐにその絵を描いたのがルソーだとわかるほどです。この描き方が批評家たちにとっては下手に見えたのでしょう。
ルソーの有名な絵画
印象深い絵画を残しているルソーの中でも一度見たら忘れられないほどのインパクトがあり、有名な絵画を紹介しましょう。教科書にも載っているので、覚えている人も多いのではないでしょうか。
眠れるジプシー女
眠れるジプシー女 – ルソー
ルソーの絵画でもっとも有名な作品といってもよいでしょう。砂漠の真ん中で眠る女性とそばにいるライオンと、空にうかぶ白い月がとても神秘的に表現されています。女性が着ている服の模様はカラフルなのに、とてもバランスがとれています。この作品は、ルソーが生きている間には評価されず、1923年にパリの配管工の作業場で発見されました。現在はニューヨーク近代美術館にあります。
私自身、肖像=風景
私自身、肖像=風景 – ルソー
ルソーの自画像です。これは、パリで開かれた万国博覧会が強烈に印象に残ったルソーが博覧会の閉幕後に描いた自画像です。後ろに博覧会の様子がみえます。ベレー帽にパレットを持ったルソーの自画像は「自分は芸術家だ」と主張しているようにも見えますね。プラハの国立美術館にあります。

夢 – ルソー
ルソー最後の作品です。暗いジャングルの中にいる動物と女性、そして周りを囲む不思議な花たちが印象的です。ジャングルなのに、長いすがあるというのも不思議な感じがしますよね。ルソーはこれについて「長いすに横たわって眠っている女性は、この森に運ばれて、魔法使いの音楽を聴いている夢を見ているのです」と語っています。タイトルどおり夢の中の作品なのです。ニューヨーク近代美術館にあります。
見ている人を不思議で幻想的な世界に連れて行きそうなルソーの絵画は立体感があまりありません。ですが、細かく描かれた植物やジャングルにルソーの作品への愛情を感じることができそうです。
ルソーと関係がある画家:ピカソ、ゴーギャン